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宇宙飛行士候補が決定!職業としての宇宙飛行士に注目してみました

JAXA=宇宙航空研究開発機構が14年ぶりに実施した宇宙飛行士選抜試験に合格された2人のことが話題になりました。

選出された諏訪理さん、米田あゆさんは華々しい経歴の持ち主でしたね。

今回は、職業としての宇宙飛行士に注目してみました。

宇宙飛行士とは

ひとことで言うと・・・

宇宙空間に飛び立ち、様々な実績や研究を行い、宇宙開発をけん引する仕事をする人

 

宇宙飛行士はどんな仕事をするのか?

宇宙飛行士の主な仕事内容は・・・

  1. 宇宙船を操縦すること
  2. 国際宇宙ステーションに滞在し、宇宙空間での科学実験や研究、天体観測を行うこと
  3. 宇宙ステーション内の修理や管理をすること

宇宙飛行士になるプロセスは?

JAXAの宇宙飛行士候補者選抜は、1年という期間をかけてじっくりと行われます。書類選抜に始まり、第0次選抜では英語や一般教養、STEM分野の試験(国家公務員採用総合職試験〈大卒程度試験〉相当)、小論文などによる審査が行われます。
第一次選抜では、医学的な検査やプレゼンテーション試験を行い、第二次選抜では医学的な検査の他、プレゼンテーションを行う面接試験があります。最終段階の第三次選抜でも医学的な検査や面接試験が行われます。
トータルで5段階の各ステップで心身の健康状態からプレゼンテーションやコミュニケーションの能力、運用技量まで、宇宙飛行士に必要なあらゆる資質を審査していきます。

宇宙飛行士になるための条件は?

元来の応募資格が変更となり、学歴と専門性(理科系分野)の条件は撤廃されました。
身長の制限も緩和(158.0-190.0cm⇒149.5-190.5cmへ)
訓練中に習得可能な泳力や自動車運転免許などの条件も応募資格からはなくなりました。
「2021年度 宇宙飛行士候補者募集要項」によると、応募条件は大きく2つだけ。

①専門性について、3年以上の実務経験、つまり社会で仕事をした経験があること。
② そして医学的特性を有することで身長が149.5~190.5㎝、矯正視力が1.0以上あることなどで年齢や性別も問わない。

より多くの志望者に門戸が開かれ、これまで以上に多様な応募者が選抜試験に挑むことができるようになりました。

 

宇宙飛行士になる難易度は?

過去最多となった4127人の応募者から2名が選出された今回の選抜試験の結果の倍率は・・・
なんと、約2064倍!!

過去の宇宙飛行士選抜試験の結果
  選抜者数 応募者数 倍率
第1回 3名(毛利衛さん、向井千秋さん、土井隆雄さん) 533名 約177倍
第2回 1名(若田光一さん) 372名 372倍
第3回 1名(野口聡一さん) 572名 572倍
第4回 3名(古川聡さん、星出彰彦さん、山崎直子さん) 864名 288倍
第5回 3名(油井亀美也さん、大西卓哉さん、金井宣茂さん) 963名 321倍
第6回 2名(諏訪理さん、米田あゆさん) 4127名 約2064倍

過去の選抜試験の倍率からしても、難易度はかなり高いといえます。

 

宇宙飛行士の年収は?

宇宙飛行士の平均年収は700万円〜900万円と言われています。日本において宇宙飛行士はJAXAの常勤職員の中の「研究職」に該当し、平均年収は865万円程です。一般的な会社員と比べると高めといえますが、思った程高くないと感じる方も多いのではないでしょうか。宇宙飛行士は、高収入を求めてなるわけではなく、「やりがい」を求めて目指す方が多い職業といえるでしょう。
平均年収865万円程の宇宙飛行士ですが、宇宙飛行士として活躍すると将来的にテレビ出演や講演会、著書出版の機会もあります。仮にJAXAを退職したとしても、様々な方法で収入を得ることができそうです。

 

どんな人が宇宙飛行士に向いている?

  • 目標に向かって突き進むことができる
  • 分からないことを放っておけない、知的好奇心に溢れている
  • 努力を惜しまず継続できる
  • 自分から進んでやることができる
  • みんなと助け合うことができる、仲間と協力できる
  • 誰とでも仲良くなれる
  • 優しい心を持っている

 

宇宙飛行士になるために求められるのは?

宇宙飛行士は各国から集まった多国籍のメンバーと共同で活動を行っていきます。JAXAに所属する宇宙飛行士は日本人としての誇りを持ち、メンバーシップの多様性を尊重しながら、協調してチームをミッション成功へと導いていくことが大切です。そのため、明確な目的意識、達成意欲を持っていることや、自己管理能力、コミュニケーション能力が求められます。
また、人類にとって未知の領域である宇宙探査ミッションを遂行するため、環境に適応し、極限状況である宇宙でも柔軟かつ的確な判断や行動ができること、宇宙飛行士として重要な資質です

宇宙飛行士の役割はミッションを完遂するだけではありません。宇宙飛行士はいわば人類の代表。そこで得た経験を世界中の人々に伝える表現力や発信力を発揮して、人類の発展に貢献することも求められます。

宇宙飛行士になるのに有利な学部は?

宇宙飛行士になった人の前の職業は、科学者、医者、航空機のエンジニア、国際宇宙ステーションの開発者など様々です。募集要項から理科系の学部出身であるという条件は外れたものの、理系の学部が有利と言えそうです。実際に今回の選出者である、諏訪さん、米田さんも理科系学部の出身です。
しかし、宇宙飛行士になるためにはどの学部を卒業するということよりも、自分の興味のあることの専門家になることが重要と言われています。宇宙飛行士になった誰もが自分の興味のあることを続けて、一生懸命突き詰めて、その分野の専門家になった人達ばかりです。得意なことを持っていれば、その能力を宇宙で発揮できることにつながっていくのです。

 

宇宙飛行士になるために小学生の頃にやっておいた方が良いことはある?

今回の選抜試験に合格された諏訪さんが宇宙や科学に興味を持つきっかけになったのは、小学3年生の時に地元・茨城県つくば市で開かれた科学万博に行ったことだそうです。また、小学生の時に雑誌の企画でNASA=アメリカ航空宇宙局を訪れた際に宇宙飛行士に出会った経験から宇宙飛行士を目指すようになったとのことです。

米田さんが宇宙飛行士という職業を意識するようになったきっかけは、子どもの頃に元宇宙飛行士で医師の向井千秋さんの伝記を読んだことで、小学校の卒業文集にも「宇宙飛行士になりたい」と書いたそうです。

諏訪さんも米田さんも、小学生の頃から「宇宙飛行士になりたい」という夢を持ち続けていたということです。
宇宙飛行士に必要な知識や体力は後付けできるため、何を習うかよりは人間力を育てることが大切と言われています。
まずは、好きなことや夢中になれることを見つけて、それを追求することが重要です。やってみたいと思ったことをやりきる経験が、自分自身の武器になるからです。

選抜試験に応募した小学生に向けたJAXAのアドバイスは・・・

  • 勉強やスポーツを頑張る
  • 学校の先生や親との約束を守る
  • 好き嫌いをせずにご飯を食べて健康でいる

 

NASAの宇宙飛行士の多くが経験している意外な習いごと

NASA(アメリカ航空宇宙局)の宇宙飛行士のおよそ3人に2人は、ボーイスカウトを経験していることで知られています。元宇宙飛行士の野口聡一さんもボーイスカウト出身者で、現在も活動を続けられているそうです。
ボーイスカウトは単に野山に出かけてキャンプをする活動ではありません。異年齢のグループで常に共通の課題に取り組み、グループでの活動を通して自分の役割を見つけ、自主性、協調性、社会性、人への思いやり、たくましさを育んでいくプログラムです。リーダーシップやフォロワーシップ、そして民主主義やダイバーシティまでをも学ぶことができます。
宇宙飛行士に必要な究極的な『生きる力』は、ボーイスカウトの活動で養われていくことが期待できそうです。

 

まとめ

14年ぶりに実施された宇宙飛行士選抜試験の話題を受けて、宇宙飛行士という職業についてまとめてみました。
もし自分の子どもが「宇宙飛行士になりたい」という夢を持っていたら、親として何ができるでしょうか。
難関であるからと言って、最初から無理だと決めつけるのは避けたいものです。
宇宙飛行士の多くの方が「宇宙に行きたいという夢を持ち続け、あきらめないことが大切」と言っています。小学生のうちは勉強や運動、その他の活動をしっかり行い、自分で考えて行動する力を養っていきましょう子どもが持つ「宇宙に行く夢」を育むことが宇宙飛行士への道につながっていくでしょう。宇宙飛行士という職業を知るために本記事を役立てていただければと思います。

 

  • この記事を書いた人

AYA.S

40代共働き主婦。国立小学校に通う9歳男児の母。 大手保険会社のコールセンターで電話応対インストラクターをしながら、様々な副業にチャレンジ中。 主な保有資格:国家資格キャリアコンサルタント、CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)、日本語教師養成講座420時間修了、自動車整備士2級。 キャリア、資格、教育を中心とした、雑記ブログを書いています。

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